遠州鉄道ED28-2を走行化する

−ディスプレイモデルをユーレイワムで実走化−

 

 写真1

 塗装レタッチ、ライトに色差し、デカールも貼り付けて晴れ姿。

 

 鉄道ホビダスがプロデュースした、遠州鉄道のミニ電機機関車ED28-2のNゲージ

ディスプレイモデルを、線路上を転がせる様に改造してみました。…しかも極力お安く、

誰でもデキそうな方法で。(笑)

 当ページに別途掲載したユーレイワムと組み合わせれば、見る人を一瞬ビックリさせ

られるかも。ぺージャーモーターとか使わなくても走るチビロコは作れるよー。(笑)

 製作方法については「新湘南電鐵横濱工廠」blogを主に参考にしました。

 下記が片道リンク。こちらはスポーク車輪を使った本格派です。

http://shinshonan.exblog.jp/22849990/

 なお製作・改造はすべてメーカー保証外の事なので、何れも自己責任でお願いします。

失敗しても当ページ世話人は一切保障しません。でもがんばってね。(笑)

 

 特に必要なことはこの3つです。

 

1)車輪を金属製に変える

 台車がある程度重くないと推進運転の時に浮き上がり脱線し易くなります。

作例では車輪の交換のほかに、オモリによる補重も台車と車体に行いました。

 

2)台車を首振り・脱着可能にする

 キットでは床下に接着する様になっていますが、車輪の左右方向の遊びだけでは曲線

通過は困難です。作例では取り付け穴を広げ、さらに爪を付けて脱着可能にしました。

 

3)カプラーをつける

 作例では後方に、アーノルドタイプを緩衝ばね無しで接着しています。

 相方の車両側のカプラーが首振り可能なら、現実には不具合は起きません。

 

 当作例ではさらに、首振り可能にした台車の後のケアを考え、キットの2枚重ねの

床板を接着せず1.4mmのビス1本で固定しました。

 また車体も同径のビス2本で床板に固定し、分解可能にしています。

 

■キット以外に用意する部品、道具:(プラ模型の組立て用を除く)

〔部品〕

 KATO ネジ止め台車用両側絶縁車輪 48

 タミヤ ミニ四駆用バラスト 1パック(釣り用の板オモリでも良い)

 アーノルドタイプカプラー 1個 (KATOTOMIX、同鉄コレ走行化部品など何でも可)

 0.3mm厚プラ板 少々

〔道具〕

 目立てヤスリ1本、ラジオペンチ、電工ペンチ

 1.4mmビスおよび1.2mmドリルとピンバイス(分解可能にする方の場合)

※タップは不要です

 

 では改造しながらの製作法です。

1)台車と車体を、先にランナーに付いたままで塗装します。

 キャブ(運転室)は窓が大きくて室内が目立つので、内側を機械室色で塗装することを

お薦めします。車体側にも室内になる凸部があるのでご注意。

 また、屋根はなぜか青いプラで成型されていますので、グレーで塗装します。

 

2)KATOの車輪を分解し、尖ったピポットを削り落とします。

 プラ製車軸をラジオペンチでつまみ、電工ペンチで車輪のふちを食わえて引っ張れば

車輪は簡単に抜けます。ラジオペンチは余り強く握ると車軸が変形して使えなくなって

しまうのでご注意。

 鉄の車軸を電工ペンチに食わえなおし固定して、目立てヤスリで尖った部分(ピボット)

を削り落とします。尖った部分にヤスリを食い込ませ、切り落とした方が早いです。

 車輪自体を削らないよう、セロテープで保護した方が良い。大抵テープは破れますが、

何もしないよりはマシです。

 削り落としたらバリやカエリもヤスリで削って仕上げます。

 最後に車輪のフチを残して輪心部を黒く塗ります。面倒な方は黒マジックで充分。

 写真2

@  が、ピボットの先端を削り落とした車輪。必ず分解してから削ります。

A  の穴に未加工で取り付けられます。軸の外周が台車枠に当たるので、車軸が変形する

とガタ付きの原因となり、よくないので注意。

 

3)台車枠の左右とデッキを接着剤で組み立てます。

 

4)組み立てた台車枠に先ほどの車輪を組み付けます。

 車輪の幅がちゃんとレール幅以下になっているか注意。黒い車軸に車輪を根元までしっか

り入れます。

 

5)台車枠の上端、床板に入れる部分の上に0.3mmプラ板を使って爪を作ります。

 突起と同じ幅で、外側に向かって0.3mmぐらい飛び出させます。(写真3 上側)

接着剤は作例ではタミヤセメントを使いました。

 内側へは適当に突出させ、接着剤が固まってから切り落とします。

(なお台車を床に取り付ける際に台車枠を内側へたわませるので、左右の爪は必ず独立に

する必要があります)

 仕上げに角をヤスリで軽くなめ、ハメ合わせを楽にします。

 

 写真3

 

6)床板の台車取り付け穴を少しだけ広げます。

 前後方向の両端側へ向かって、0.50.7mm広げます。(写真3 下側赤矢印)

〈前後均等に広げると、カーブでデッキが床板とぶつかります。作例では仕方なく床板前端を

少し削って逃げました〉

 次に彫刻刀の丸刀や丸ヤスリで、穴をすりばち状に削ります。先出の爪がこの窪みに入って、

首振り可能になるのです。

 

7)削れたら台車を仮にはめてみます。片方の爪を引っ掛け、押して台車枠をたわませながら

もう片方を入れます。

 うまく入らない場合はヤスリなどで爪や穴を少しずつ削り、当たりを出します。

 さらに床板の上側を乗せ、この爪で上床板が浮き上がらないかよく確認します。

 

8)入ったらカーブ線路に乗せて、転がり具合をみます。

 走らせたい急カーブで試します。作例では208Rまで入る事を確認しました。転がりが渋い場合

は、もう少し削ってみます。

 

9)台車の外側を組み立てます。

 ブレーキシューが車輪と当たらない様に、接着直後に仮組みしてよく確認して下さい。

 私はブレーキシューをタミヤセメントで接着、台車側面は後の分解を期してゴム系接着剤で

台車枠へと軽く止めました。(十文字状の突起があり、差すだけでももちそうです)

 最後に、台車枠の車軸の間に、ミニ四駆のオモリを短く切って両面テープで貼りました。

台車が軽すぎると推進運転で浮き上がり脱線し易くなるので、その対策です。

 なおオモリの下面は、ポイントで脱線した場合のショートを防ぐために、セロテープ等で

被う事をお薦めします。

 写真4

 台車のバラストが片側に寄せてあるのは、台車取り付け時に枠をたわませる為です。

 車体側で、バラストの貼り付け面を台車と逆にして、全体の重心をとっています。

 

10)床板の上下を固定します。

 接着する場合は、台車穴に接着剤が入らない様に注意して下さい。

 分解したい方は接着せず、床板の前後左右の真っ中心に1.2mmのドリルで穴をあけ、1.4mm

のビスを入れてねじ込み固定して下さい。木ネジのようにセルフタッピングで充分です。

 

11)車体の製作にかかります。

 まず車体の左右を貼ります。床側を平らな板に乗せ、上下左右にズレない様に気をつけます。

 次にボンネットの前、上、左右の機械室とそのハッチを貼ります。

 機械室を貼る時はキャブの前面板を仮に入れて、位置がずれない様にします。

 キャブの前面板は機械室の接着後に引き抜きます。

 

12)キャブを組み立てます。組み立て順にコツがある様です。

 窓ガラスをキャブ前後の妻板とドアに全部貼ります。

 乾いたら、★ここからがカンジン! さっきのように、まず前後の妻板を車体に差し込みます。

 次にドアを上下から差し込みます。こうすると車体が治具にになって上手く組みあがります。

位置が出たら、ドアとの継ぎ目に爪楊枝を使って上から接着剤を少し流し込みます。

(作例はタミヤセメント)

乾いたら、キャブを車体から慎重に引き抜き、同じ継ぎ目に下側から接着剤を流し込む。

しっかり接着できたら、パンタとランボードをとりつけた屋根をキャブへ接着します。

 写真5

 キャブを抜いてみたところ。車体側の室内色の位置にご注目。

 

13)ボンネットの内側にもオモリを入れます。

 作例ではミニ四駆の1.5gの細長いオモリを、さらに前後2つに電工ペンチで切って削り、

両面テープで貼りました。

 床板上側の位置決め用突起とぶつかるので、仮組みで位置を確かめ、逃がして下さい。

 

14)車体を床板に固定します。

 作業に未練の無い方、メンドウ臭い方は接着でも良いです。

 後から分解したい方は、車体側のキャブ内側になる突起を利用して、前出の1.4mmビスを

さらに2本使い、床板を貫通して左右から車体を固定すれば分解可能にできます。

 

15)車体のディティールパーツを付けます。

 ピンセットの内側に両面テープを貼って扱えば、小さい部品を弾いてなくす失敗を減らせ

ます。同じ理由で、お盆やきれいな机の上で作業するのも良いです。

 ライトは曲がりに注意。

 ボンネット上の6つの突起は、説明書の通りに丸い突起をつけたまま接着し、固定後に

切り落とします。(この作業のためにもキャブは脱着式にした方が良い)

 床板と台車の間につける枕梁受けは、台車の首振りを妨げる恐れがあるので省略。

 キャブに上り下りするための梯子状のステップも、同じ理由で思案のしどころ。外側に

つければ280Rぐらいは通りそうですが、付けても壊れ易い部分だと思われたので作例では

アッサリ省略しました。

 

16)車体の細かい傷や塗装剥がれ、ライトなどを面相筆でタッチアップ塗装し、デカール

を貼れば完成です。

(この写真はレタッチ前です。トップと比べてみて下さい)