Bトレ静鉄A3000にKATO動力を取り付ける
- 間違ってKATO動力買ったヒトへの救済策 -
 2016年10月、バンダイBトレインショーティーに待望の静岡鉄道新形電車、A3000形登場。
 しかし今回のBトレ、バンダイ動力ユニットに特化されているようで、KATOの既存の小型電
車用動力ユニットはボディにつかえてしまい、そのままでは取り付けられません。
(つか私自身が、偶然手に入った安い新古品動力で済ませようとして目の前マックラになった
だけですが)
 しかしレーセーに対応した結果、何とかなる事が判明したので、皆様にご報告する次第。
KATO動力をすでに持っている方、安く済ませたい方は参考にして下さい。
 なおこの改造はメーカー保証などはありませんので、あくまで自己責任でお願いします。

 基本的な対策は、下記の2つです。

(1)つかえる部分を削り取る

 Bトレの骨格となる窓などのクリアパーツの、内側へ出っ張る部分を削ります。
 写真1の赤い矢印片側4ヵ所、計8ヵ所の出っ張りを削ります。
 先に窓パーツを四角く箱組みし、動力ユニットに乗せて、ぶつかる場所を見極めると分かり
ます。

 細長い穴2つには、車体側面の青いパーツの突起が入りますので、穴と板は薄くなっても
残さなければいけません。面倒がって切り飛ばすと、車体を組み立てられなくなりますー。
 また、ここに入る青い車体パーツの突起2つも、背を低くします。高さ1.5mm程度を残して、
後はニッパーで切り取って低くして下さい。

写真1 削り取る位置

 クリアパーツは普通のプラに比べて割れやすい! ので、充分注意して下さい。
 私は両脇の桟橋的な出っ張りは、先に糸ノコで切れ目を入れ、ニッパーで浅く切除。あとは
彫刻刀で削りました。
 車体窓下の、2ヶ所の横穴のまわりの突起は、100円ショップダイソーのモーターツール
(売価800円ですが結構使えます)と、やはり彫刻刀の斜刃で削りました。カッターは刃が薄
いため、こういう切削時には歯が欠けやすくてやりにくいです。
 突起が削れたら、次は動力ユニットのほうの改造です。
 
(2)KATO動力ユニットの先端を短くし、カプラーを取り除く

 このA3000キットの先頭部は、スカートと車体前面が一体成形されており、ダミーカプラー
の装着が前提となっているようで、台車マウントのカプラーは付けられません。外観も考え、
ここはアッサリと台車のカプラーを切り飛ばします。
 また動力ユニットの床板もそのままでは長すぎるので、前頭部の横梁を1.5mm程度残して
切りとばします。写真2の矢印1の場所まで残せば、床板前端の強度は確保できます。

写真2 KATO動力への加工位置

 台車マウントのカプラーは、台車についたままでは加工できません。BトレT車のように 逆向きにもできませんから。  そこで台車を外す必要があるのですが…この台車がクセモノ。ネジもピンもありません。 どうやって外すのか。  まず作業時に車輪をスッ飛ばして紛失したりしないよう、先に車輪を外します。  次にT字形の集電板2つも外します。  台車がスッピンになったら、矢印2の方向からマイナスのセットドライバーを入れてコジる と、軟質プラ製の台車がねじれて中心の十文字形の穴が拡がり、車体側のピンが通って抜く事 ができます。  抜き取ったらカプラーを基部で切り取ります。後は外したのと逆の手順で台車をはめ、組み 立てます。  集電板を外したのは、これを付けたまま台車をグリグリ動かすと、車体側の集電ブラシを変 形させて導通不良を誘発する恐れがあるからです。(私の新古品の台車は、なぜか集電ブラシ が上に反っていて集電せず、さらなる分解再調整を強いられました…)  こうして多少苦労しましたが、無事に取り付けて運転する事ができました。やれめでたし。


写真3 ワタシの紙製A3000と記念写真




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