黄昏特急

 

3,687円で入手・整備した照明付きトワイライトエクスプレス5

 

 

 静岡ポポンデッタ1番線を走る我が黄昏特急。常点灯でないので全て流し撮り。(笑)

 

(今回はハッキリ言って自己満足なので、皆様その積りでお読み下さい)

 

 静岡にポポンデッタ開店。遊びに行きたい。いや行ってるもう何度も。(笑)

 しかしハードルはある。ナイター運転だ。初期モデルとジャンクの寄せ集めの当鉄道

車両に当然室内灯はナイ。(悶)暗闇で真っ暗な電車走らせて何が面白いんだ。(苦)

(実際は薄暮れ程度の明るさで、上のケータイ写真の通り闇鍋運転(悶)って状態ではない。

文章を面白くするタメの誇張ですから念のため)

かくして照明付き車両は、私のなかで手の届かぬ憧れとなっていた。

 

 そんななか、藤枝のハードオフで41,600円のTOMIX製トワイライトエクスプレスを

偶然入手した。ラップで包まれケース無し、1400円の購入基準は満たしていた。ビン

ボーな私には縁のない、しかも静岡を通らぬ豪華列車だが、良い機会と考え購入した。

 さらに後日、名古屋のぽちでオロハネ251764円で入手。安いのには理由があって

屋根に傷が数か所入っていたが、当鉄道で修理してみる事にする。

 

 しかしここから時間がかかった。まずロコが居ない。本務機の緑色のEF81が欲しいが、

なかなか安い中古が出ない。

 あと照明パーツがない。定価で買えば全編成で5,000円以上かかるし、車両側の取説な

当然ナイから、買ってみなくちゃ合うかどうか分からない、結果もっとカネがかかる恐

れもある。悩むうち、当HP予告もcoming soonのまま時は流れていった。

 

 動きがあったのは半年後。名古屋のぽちに立ち寄ると、多量のTOMIX中古照明が何と

1100で売られていたのだ。

 古い電球入りの狭幅CLタイプ。恐らくどっかのカネ持ち鉄道(悶)が、

全照明をLEDに更新したのだろうまたとない機会と思えて5両分買った。さらに1

未使用の新古品160円もあり、ありがたく購入。

 

 秩父鉄道デハ100のフルスクラッチ建造が一段落した20159集電シューやスプリ

ング類の部品もようやく揃ったため、Nゲージ室内照明点灯化のノウハウ取得を公けの理

由として、各車の整備にとりかかった。

 今回のTOMIXの車両は、車体は全てはめ込み式。台車のネジを外せば、全部床板から外

せる。分解は容易でKATOより金属部品の使用も如才ない。

 再組立て時に前後の向きに注意だが、車体・内装・床板は内側に矢印が刻印されており、

それを揃えれば良い。この矢印は下り札幌行きの進行方向に合わせてある。

 

★オハネフ25

 まず車輪が全部プラ製。(倒)明らかに鉄コレのスポーク(悶)。手持ちの有休車輛

のうち、塗装はがれで700円だったキハ183から車輪とバネ、集電シュー全部を移植する。

カーボンだらけなので全部紙ヤスリで削り、無水アルコールで洗浄。

 内装の導通用バネの通し穴は広幅タイプで、手持ちの照明とは左右端子の間隔が異なり、

のっけからつまづく。(泣)

 仕方ないので、そばに狭幅タイプに合わせ3mmφの穴を開けてバネを通す。が、片側が

導体兼バラストの板とズレて導通できない。悩んだが、片側のバラストを内側にズラして

対処。バラストを焼き止めした床のプラ製ピンの片側のみを切除、相方のバラストと接触

ショートしないようセロテープを貼って絶縁した後に回して寄せ、さらにテープで固定。

 照明自体は屋根に両面テープで固定。こんなんで良いのかと思ったら未使用品の照明

ユニットの取説に「取り付けは両面テープで」と解説してありズルッ。熱で平気か保つの

か、それよりこんなグタグダ改造で灯くのかよォと思ったが無事にポッと点灯。(笑)

これで意を強くしたワタクシ、どんどん他車の改造に向かった。

 

★カニ24

 台車が凶悪で、当初片側にKATOTR217に無理矢理大穴を開けたヤツが入っていた。

(笑)鑑定団的な中古ホビー店のジャンク車には時々、バイト店員や客にはバレないダロ

ー(笑)とありあわせの部品を寄せ集めた車があるが、その典型であった。

 この機会に少しマトモな台車に履き替える。DT21BTOMIXに新型の車軸集電台車が存

在するが高価なので、身延線クモハ115用のグレーの台車枠を購入、新品で購入した集電

シューに磨き直した車輪とバネを組み合わせて装着。

 照明はこれも本来広幅用で、以前買ってあった短いキハ130用の照明ユニットをつけよ

う(窓が少ないから荷物室と発電室が少し明るければ良いサ)としたら、豆球が切れてい

NG。仕方なく別の場所に穴を開け、別の狭幅照明ユニットを両面テープとセロテープを

駆使して貼り付け。これでも無事に点灯したのでドンドン進む。

 

★スシ24

 実車が「グランシャリオ」と呼ばれていると最近知った。私が暮らす賃貸中古マンション

と同名。(笑)これも何かの縁でしょう。

 種車が電車の改造車だからとカル~く思っていたが、中古照明ユニットがボロくて、バネ

がアサッテの方向を向いている。(汗)このためハメ込みにひと苦労。

 作業中に窓が外れて困った。仕方ないので、窓の無い側壁のところでセロテープで固定。

仮止めの積りだったが、もうそのままにした。

 車輪が2軸だけ、昔のKATOか何かのシュー用リングの無い金属シャフト製が入っており、

当社の床下書き割りクモニ143(当ページ「ハロウィンの悪夢」参照)の車輪と入れ替え。

送電用台車バネが一切無かったので6.3mm長をつけたが短くて導通できずNG7.3mm長に

付け替えて解決。しかし7.3mmのバネが残り2本となりパーツ切れの危機。

★オハネ25

 2階建てみたいな窓の個室寝台車。窓だらけで配光が重要なので、温存していた未使用

新古品の照明ユニットを投入する。(中古は導光アクリル板が短く切断されているため)

 内装の穴は狭幅用で問題ナシだが、つけてみると内装の穴にスプリングが引っ掛かって

導通せず。内装の裏側から針を入れ、バネをバラストに導き接触させる。

 台車には集電シューやバネが一切付いておらずピンチだったが、未使用照明には集電シ

ューと7.3mmバネが一組同梱されていて、やれ嬉しや。(笑)これであと1両。

 

★オロハネ25

 下り札幌行き列車の最後尾につく、豪華展望室付きスイートルームを持つ車輛。

 内装穴が広幅照明用で困ったが、そのすぐ後ろにある正規照明ユニット取付用のツメの

部分が上下にダクト状に貫通しており、ここに狭幅照明のバネを通せば良いと考えた。バ

ネがよじれて接触ショートしない様に、ダクト内に1.2mm厚プラ板の破片でセパレータを

作った。照明ユニットは内装側に両面テープとセロテープで固定。

 台車は片側のバネが黒く酸化していたので、残りの7.3mmバネに付け替え。集電シュー

も新品に入れ替えた。紙ヤスリで削って復活しても良かったが、車輪磨きでクタビレたし、

この1両で終わりなのでもう根性が切れた。(笑)

 点灯確認後、屋根の傷をレタッチ。傷以外を全部マスキングテープで覆い、傷に沿って

面相筆でタミヤのエナメル系のクロームシルバーを塗布、すぐにティッシュを当ててぬぐ

う。少し痕跡は残るが、緑色の傷は埋まった。パテ埋め再塗装で完治させる事も今の自分

なら出来るが、ここはむしろ「直した」事実を他人に示したほうが良い、と考えた。キミ

タチが修理もせず見捨てた車輛を、俺は復興させているんだぞと。

 屋根の傷をレタッチ中のオロハネ25

 

EF81 44

 格安中古の機関車がなかなか出ず、藤枝鑑定団で出ていた3,500円のを待ちきれず購入。

当鉄道としては破格の高価なロコです。(後日富士鑑で千円!が出た。すぐ売れた)ラウ

ンドハウスブランドのほぼ未使用品、でもナンバープレートとトレインマークが全て紛失。

このせいで安かった。

 ED75レストアの時「まだテスト走行していなかったナ」と思い、試してみると。

「ぬるぬるぬるぬる」…何だ、この風格溢れる走りっぷりは。(驚愕)

 音もなく超スローで動く。トップクラスの走行性能を持っている事が分かり、にわかに

運用投入が期待され、客車整備にも拍車がかかった。紛失したヘッドマークは、DVD付の

同列車の安ムックの表紙写真からスキャン。ナンバープレートも同時にフォトレタッチソ

フトで紙で製作。後日ちゃんとした部品が入手できたら付け替えるとして、当面これで良

し。しかしトワイライトで44号機とは、何の謎掛けですかJR西。()

 

 かくて編成組成完了。当鉄道としてはゼータク改造なのでやるのはどうかと思いつつ、

コスト評価。

 ロコを別として総費用を計算すると、41,600円+オロハネ764円+中古照明ユニット

@100×4両分400円+新古照明ユニット160円+DT21B台車枠273円+アーノルドカプラー

1両分25円+同カプラースプリング1両分25円+集電シュー2両分240円+集電スプリン

2両分200円=総額3,687円。 ちなみに車輪は廃車(イヤ休車扱いだッ)

発生品なのでカウントせず。

 1両あたり472円で入手した客車を、264円でフルスペック化した勘定になります。1

あたりの全費用は737円。

 機関車を入れると7,187円、1両あたりの費用は1,197円。同じTOMIXの基本セット3

は新品で9,800円、1両あたり3,266円なので、対新品価格で36.6とかなり好成績

です。しかも基本セットの客車には照明は付いてナイ。

 「極貧」の主旨に反する室内照明装備なので立場はビミョーな改造・整備ですが、室内

灯点灯化のTOMIX製品としてのノウハウも得られたので、まあよし。(笑)

 トワイライトエクスプレスはロコもED79DD51と付け替えで多彩、下り・上りの向き

違いで表情の変化も楽しめそうEF81当鉄道で最も好調な機関車ため、今では看板列

車としてポポンデッタ1番線で毎回運行、重宝しています。(急にですます調)

 

 当鉄道も車両が増え、次第に技量もあがり在庫パーツも増えて、昔ほど「死にもの狂い」

の対応をしなくても済む様になりました。1943年のロシア軍ですね(笑)。

 その分今後は、その車両を買う目的や動機が重要になってくるナ、と自分ながら思うよう

になった。ただのコレクションなら他の人がやれば良い。これは自分のモデルエンジニアリ

ング的能力や人間関係など、何かを伸ばすための作業だと、自分としては考えたいのです。