紙のED402、自走化

2015年クラブ・ジョーダン新春運転会・出場予定(だった)列車-

 

 蛍光灯スタンド使って撮影しました

 

 このところ「紙の電車」などと言いつつ、Nゲージばっかりいじってると思われている

私。イヤその通りなんですが、クラブ・ジョーダン運転会への参加中止はかなりダメージ

が深かった。コドモからうつったA型インフルエンザだから仕方ないですが(嘆)。

 せめてHP上にその雄姿を披露したいと思い掲示します。なおここでの文体は、当HP

メニュー下方の「極貧鉄道模型趣味」ふうにクダケタ調子にしますがお許し下さい。

 

 結構クリアなサイドビュー

 

 ED402は岳南電車㈱が発売しているペーパーキットを素直に組み立てたもの。と言って

も私が作ったのだから、製作は勝手知ったる我が家の電機。

 実は自走化の前に既にトレーラー化して富士山紙フェアで走っていました。台車は東京

・神田のカワイモデル製のTR14。軸箱下側にも梁があるので実車とは異なりますが、軸距

はほぼ同じ31mmなので流用。フジレールクラブの松阪氏(真鍮製岳南機関車のオニです)

によれば正確には30mmで、天賞堂製のパワートラックでは厳密には合わないそうです。

 ひっくり返すと、裏の顔というか素性が明らかに。(笑)

 何と床板を強化していません。キットの紙のまま。3mm角桧棒すら使っていない。

 台車の受けは1.2mm厚のプラ板細工、車体への固定は2mm木ネジ1本だけ。車体側はネ

ジを受ける部分のみ0.5mmブラ板の小片で裏打ちしています。

駆動は片方の台車のみで、「いさみや」製釣り掛けモーター2個で動力化。2,700円の天

賞堂パワートラックならポン付けでラクなのに、在庫部品消化と意地のためです。

実は紙製モハ8001を初めて動力化する際、このモーター11軸駆動で試したのです。

1,500円で済むからと。しかし空転して全く粘着せず。車輪に風船ゴム

貼って無理矢理走らせようとしたが脱線を頻発。ボギー車の場合2軸駆動でなければ無理

だと分かり、軸距24mmの台車に組み込みはムリだと諦めました。いさみやの説明書には「経

験者向けの工作キット」「組み込みは貴方のセンスで」と断り書きされていて、後日「とれ

いん」誌で見事な組み込み例を見て自分のセンスの無さにメゲました。

 しかしこの台車なら軸距も広く、私にも組めそう。後日機関車をパワーアップする際も

身延線のクモハユニ44作れば転用できる、と再挑戦を決めました。枕梁を作り直しての真

鍮細工は結構大変でしたが、金が無いので意地で作った。これで私も「経験者」

の仲間入り? イヤイヤこの仕上げでは「おマエこっち来んな」だな。(笑)

唯一の自慢は全輪集電。非駆動側の台車もブラシが付いています。これは私の窓無し紙

製ボギー車の標準仕様で、ねじれ易い車体のせいで車輪が浮いて集電不良を起こしがちな

ので、それを補うためにわざわざ付けています。このため車体内では非動力側の台車から

プラスマイナス2本の導線を、コネクターを通して動力台車まで引いてあります。

 

 センスのカケラも感じられないワタクシのモーター配線

 

上の写真、奥側に集電ブラシがあるのが見えますか。実はトレーラー化した時に急カー

ブで火花散らすトラブルが起きたため、既に台車枠内側にショート防止用の黒紙を貼って

あったのです。そのお陰で集電ブラシも付けられた。

 動力化に際してはこの紙の絶縁を頼みに車輪との間に0.1mmリンセイ銅板で作ったブラ

シを押し込んだのです。枕梁との間の絶縁には0.3mm厚プラ板を挟み、瞬間接着剤で貼り

つけました。台車単体で走れる自製「パワートラック」にはなりましたが、恒久性は期待

できない粗雑な造りです。(汗)

駆動車軸の基部とスーパーギヤの間には、0.3mmプラ板をさらに薄く削った自作のワッ

シャーを追加しました。これが無いとギヤの噛み合わせが悪く、噛み合わせを軽くしよう

とするとすぐ空回りするので。このほかギヤ間隔が「調整できた」状態でモーターと車軸

が平行になっていないと、やはり噛み合わせが上手くいかない(別の一端はモーターに接

着固定するので、最初からある程度平行を出しておかないと、調整で逆に平行が崩れてし

まう。作例では一台のモーターは貼り直しました)など、いさみやモーターで車輪が軽く

回せる様にする調整はけっこう難しい。私の場合はまだ固くて、起動時にモーターがぶー

んと唸ってしまう。

 

 奥側にはモーター半固定&電流を通す0.4mmφ真鍮線。まるでブタのシッポ。

 

 「とれいん」のモハ105系の作例などで、モーターへの配線自体をモーターの支えに利

用している事が分かり、この台車もそれを応用しました。しかしヘタに真っ直ぐな真鍮線

で繋ぐと却って車軸の平行が崩れそうで、精度を台車枠に任せ、バネ性を持たせて逃げよ

うとしたら「ブタのシッポ」になった。(汗)1.4mmのネジを枕梁にセルフタッピングで入

れて、これをバネのアンカー兼導通としました。お陰で台車枠に組み込み時はグニャグニ

ャの腸ワタを詰め込む感じで、とても模型を作っている感じじゃなかった。(悶)

ついでに言うと枕梁も0.5mm真鍮板ではやや強度不足でした。

 パワー不足を懸念して2台のモーターは並列結線しましたがラビットスタート気味。直

列で丁度良いかも知れませんが、この車は配線=構造なので面倒で試しませんでした。

 補重も不十分ですが、平坦線では結構走る。二軸貨車3両は牽引できるようです。

 

 

 ED402が自走化する前の動力ユニットは、実はこの青い自由形ワムのユーレイ。(笑)

岳南電車ペーパーキットの枠線を応用し、ワム80000型を模した車体を描きました。開

発中の型紙でまだ非売品です。

 下回りは当HPで紹介している、ダイソー・プチ電車を2線集電化改造したもの。実は初

めてマトモに走った成功例(この前に2台潰している)という由緒ある台車で、その後台

枠の捻じれや電池の液漏れに遭遇、何度も廃車しようとした台枠ですが無理矢理に蘇生、

さらに現在は車輪を下面から取り外せる改造を試験的に行っています。ベーカーカプラー

はプチ電車の連結器を嵌めるプラ製シャフトに無理矢理押し込んだ。1軸駆動を補うバラ

スト過積載などこれら過剰装備のせいで、車体を外すと社外ターボで改造したミラ(悶)

みたいに見えなくもない。走行音もやたらウルサく、深夜の運転には気を遣います。

 なおプチ電改造車固有の単三電池でも走るハイブリッド機能はそのまま存続。運転会で

の急な停電など、緊急時には何かの役に立つかもしれません。(笑)

 

 

 車体はKTM製だが手摺りや足踏みブレーキは散逸していてナイ。下回りは総て手製。

 

 唯一マトモな車体をもつワム80000は、名駅そばの「ぽち」で、車体だけ400円で売っ

ていたもの。下回りや部品は総て散逸しており、車輪とカプラーとネジ以外はプラ板と真

鍮と紙と木端でフルスクラッチしました。台車は金が無いので軸受部分を0.5mm

鍮板で作成、ポンチ穴にピボット車軸を嵌め込む様にしました。軸箱は3mm桧棒を削り出

し、担いバネはボール紙を3枚重ねて紙帯で締め、G17で接着。2段リンクはあっさり省略。

唯一の床下機器、ブレーキシリンダーはNゲージを参考に木の丸棒を削ってペタリ。

塗装は下回りだけ。さすがにいつもの黒マジックではペン先が入らず、タミヤのアクリルカ

ラーにクレオスのフラットベースを混ぜて使用。基本色はタミヤのが20円安い

ので。真鍮の下地にはマッハのプライマーを刷毛塗りしましたが、こんな車にムダ(笑)な

気もします。こうしてやっと完成。当鉄道の自作16番車輛初のピボット軸受車です。

 

 

 実は真鍮の軸受は一度作ったのが、背が高すぎたので作り直したのです。

 その作り直す前の軸受を使い回したのが、こちらの増結用ワム。(笑)上回りは先のプチ

電用紙製ワムの色違いを使用。背の高さは床板の構造を変えて逃げました。

 KTM車体と違い、台車のディティールパーツは省略。由緒ある機芸出版社のレイアウト

三書のひとつ、「レイアウトモデリング」収録の「祖師谷軽便鉄道」の車両たちを思い出さ

せるシンプルな軸受となりました。あちらは小さいからですが、コッチは手抜き


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